オフィスのレイアウトをする上で重要になる「ゾーニング」とは
- 25 1月, 2019
建物内のレイアウトにおいて、とても重要なキーワードである「ゾーニング」。オフィスのレイアウトを決める際、ゾーニングを無視してしまうと動線やセキュリティが混乱してしまいます。いったいゾーニングとは何なのか、どのように実施していくのか、ここではその基礎知識ついてご紹介します。
ゾーニングとは?
ゾーニングとは、建物内の空間を用途別にスペース分けし、どの位置に何のスペースを持ってくるか目的に合わせて割り振ることです。ゾーニングをきちんと考えないと、社外の人間が内部まで入り込んでしまう構造になったり、動線に無駄が多くなって作業効率が落ちたりしてしまいます。
逆にゾーニングがうまくいけば、セキュリティ効果が高まったり社員同士のコミュニケーションが円滑になったりするでしょう。ゾーニングはオフィスレイアウトにおいて、会社全体の快適さや生産性に大きく関わる重要なポイントになると言えます。
オフィスのスペース配分の目安について
ゾーニングを実施するには、まず業務に必要なスペースをリストアップします。
業務に必要なスペースの例
ワーキングスペース、役員スペース、会議スペース、応接スペース、エントランススペース、休憩スペース、給湯スペース、ロッカースペース、倉庫スペースなど。
次にオフィス全体を100%として、それぞれのスペースをどれくらいの割合にするのか配分を決めます。たとえば、ワーキングスペースを50~60%にして、残りをそれ以外のスペースに配分するのが一般的です。利用頻度の高いスペースや業務に重要なスペースを大きく配分し、利用頻度の少ないスペースは小さく配分すると良いでしょう。
各スペースの配置を決めるときのポイント
配分を決定したあとは、各スペースの配置を考えます。ただし、適当にレイアウトすれば良いわけではなく、目的に応じて配置するのが快適なオフィスへの近道です。
セキュリティの高い配置にする
なるべく社外の人が社内に入り込まなくても良いレイアウトにします。たとえば、ワーキングスペースを奥に作り、社外の人との打ち合わせを行う会議室やミーティングルームは、エントランスの近くに配置します。そうすると入り口付近で用事がすべて済むようになり、社内のセキュリティは高まります。ただ、防音に気を付けなれば、かえって会議などの会話が漏れてしまうので、防音性の高い設備を導入しましょう。
スムーズにお茶出しができる配置にする
社内会議や外部との打ち合わせが多いオフィスは、会議室と給湯室が近いとお茶出しが楽になります。ただ水回りの設備は簡単に動かせないので、会議室などの場所を寄せることから考えたほうが良いでしょう。
部署間のコミュニケーションを円滑にする
関連する部署を隣同士、または近くに配置することで業務の流れがスムーズになります。部署同士でコミュニケーションを取ることも多くなり、人間関係が円滑になるでしょう。
どの部署も平等にコピー機を使用できるようにする
コピー機の数が限られている一方で、さまざまな部署が頻繁に使う可能性があるときは、コピー機スペースを各部署の真ん中に設置すると平等になります。また倉庫との行き来が多い部署は倉庫の近くに配置するなど、業務に応じて決めましょう。
役員専用のスペースを作る
社長室などは、空間の上手に配置するのが基本です。西日が差さない、寒すぎないなどの条件を考慮することも大切です。
オフィスのレイアウトを考えるときは、まずゾーニングから取り組みます。ただし、建築基準法などの法律にも配慮が必要なシーンも出てくるため、専門家の意見を聞くのも選択肢のひとつです。きちんとゾーニングを行って、快適で生産性の高いオフィスを作りましょう。